オールオン4
治療の科学的根拠

オールオン4の科学的根拠

オールオン4の科学的根拠

オールオン4は非常に特殊で難易度の高い治療ですが、研究による科学的根拠が示されております。オールオン4コンセプトは2003年にパウロ・マロによって報告されました。
"All-on-Four" immediate-function concept with Brånemark System implants for completely edentulous mandibles: a retrospective clinical study
という論文でそのコンセプトが示されました。
この論文は下顎のみの研究でしたが、その数年後に上顎におけるオールオン4の論文が投稿されました。
All-on-4 Immediate-Function Concept with Brånemark System® Implants for Completely Edentulous Maxillae: A 1-Year Retrospective Clinical Study

この治療は以下の点で画期的でした。

骨移植を必要としない(後方のインプラントを45°傾斜させることで骨がない部分を避ける)
インプラントの本数を4本と少なくすることができる
インプラント埋入と同時に固定式の歯が入る

インプラント4本ですべてを支えられるという科学的根拠
Number of implants placed for complete- arch fixed prostheses: A systematic review and meta- analysis

インプラントを傾けて埋入しても大丈夫であることが研究
Clinical performance of intentionally tilted implants versus axially positioned implants: A systematic review

オールオン4治療が長期的に安定する根拠
The All-on-4 treatment concept for the rehabilitation of the completely edentulous mandible: A longitudinal study with10 to 18 years of follow-up

このように、オールオン4治療は画期的で特殊な治療ではありますが、その治療内容一つ一つに科学的根拠があり、さらに当院では実証された方法を忠実に守っているので、高い治療成績を達成しております(手術成功率99.2%)。

All-on-4の治療による違い

All-on-4の治療による違い

オールオン4の治療方法も多数あり、抜歯からインプラント埋入、仮歯の装着が一日で完了せず、一時的に入れ歯の使用が余儀なくされる場合や、他社のメーカーを使用し、コストを抑えるケースも見られます(All-On-4コンセプトはノーベルバイオケアの治療ソリューションです) 他にもさまざまなバリエーションが見受けられます。

インプラントが4本ではない

症例

All-on-4治療はインプラント4本で支える治療です。6本埋め込んだり、10本埋め込んで、All-on-6やAll-on-10と呼ぶような治療名は存在しません。

インプラントの方向

症例

インプラントは骨のある部分に埋め込みますが、インプラントの方向や位置がそろっていないと、審美的で清掃性のすぐれた歯を製作することが難しいです。
また、インプラントの傾きが不十分だと、人工歯やインプラントが破損しやすい状態になることがあります。

ザイゴマインプラントを入れる

症例

ザイゴマインプラントは顎の骨がどうしても足りず、インプラントを埋め込む場所が全くない場合に使用します。頬の骨にインプラントを埋め込む方法です。
しかしながら、どうしても骨が足りない場合の最終手段で、多くの場合、スタンダードなAll-on-4治療で対応することが可能です。

メーカーが違う

症例

All-on-4はノーベルバイオケア社のインプラントを用いた治療方法です。他社のメーカーを使用した治療はAll-on-4ではありません。
なぜなら、インプラントの材質や、インプラントに使用するパーツなどがメーカーによって異なるからです。当院ではストローマンのインプラントで治療を行うケースもあり、pro archと呼ばれています。

歯が長い

症例

All-on-4は人工歯肉を使用することによって審美的な歯を作ることができます。人工歯肉部分を作らないと長い歯になり、審美的に問題が生じることがあります。 また、歯肉の位置が不揃いとなり、左右非対称になることがあります。