インプラントの構造

インプラント体の構造

インプラントについて

ワンピース

インプラント体とアバットメント(支台部分)が一体化した構造

ツーピース

インプラント体とアバットメントが別になっている構造

どっちが主流?

ツーピースインプラントはアバットメントの種類を症例に応じて選択できるため、様々なケースに使用することができます。一方、ワンピースインプラントは構造が単純ですが、人工歯を接着固定することしかできないので、トラブル時の対応が困難である場合があります。

現在では、ツーピースインプラントが主流となっております。

インプラント体の形状

スクリュー(ネジ状)タイプ

現在主流のインプラント形状。ネジ状の形をしており、ドリルで穴をあけた部分にネジを回すように固定します。

スクリュー型の中でも、テーパータイプは先端の方が細くなっているため、ドリルで作った穴に対して埋入しやすく、また、ドリルの方法により、インプラントの初期固定を得やすいため、現在主流になりつつあります。

シリンダー(円筒形)タイプ

以前は使用されていましたが、現在は使用される頻度が低いです。HA(ハイドロキシアパタイト)コーティングをして骨との結合を促進する加工をするメーカーもあります。

オッセオ
インテグレーションとは

人工の歯根(インプラント体)が顎の骨組織としっかりと結合し、生体とインプラントが一体化する現象を指します。具体的には、インプラントが顎骨に埋め込まれ、周囲の骨と密着し、骨との間で新しい骨組織が形成されるプロセスです。

オッセオインテグレーションが成功すると、インプラントは強固に安定し、周囲の骨と同様の機能を果たします。これにより、人工歯を支える土台としての信頼性が向上し、自然な咬み合わせや噛み応えが実現します。強く噛んでも外れることがありません。

オッセオインテグレーション獲得には約3~6か月程度かかると言われております。

インプラントの表面性状

インプラントの表面性状は、インプラントと骨の結合(オッセオインテグレーション)において非常に重要です。各メーカーは、独自の表面処理技術を用いて、インプラントの表面性状を改善し、骨結合を促進するようにしています。

  1. Straumann(ストローマン)
  2. 表面性状:SLAとSLActive

    SLA(Sand-blasted, Large grit, Acid-etched)

    技術: インプラント表面を砂吹き(サンドブラスト)して粗造化し、その後、酸でエッチングすることで微細な凹凸を作成します。

    効果: 骨細胞の付着を促進し、初期のオッセオインテグレーションが向上します。

    SLActive

    技術: SLAのプロセスに加え、インプラント表面を親水化(超親水性にする)処理を施します。

    効果: 血液やタンパク質の付着が改善され、治癒期間が短縮され、骨結合が迅速に進行します。

  3. Nobel Biocare(ノーベルバイオケア)
  4. 表面性状:TiUnite

    TiUnite

    技術: アルマイト処理により、酸化チタンの層をインプラント表面に形成します。この層には微細な孔が多数存在し、骨結合を促進します。

    効果: 骨形成細胞の付着が改善され、オッセオインテグレーションの速度と質が向上します。

  5. Dentsply Sirona(デンツプライシロナ)
  6. 表面性状:OsseoSpeed

    OsseoSpeed

    技術: チタン表面をフッ素処理して微細な凹凸を作成し、骨の形成を促進します。

    効果: 骨結合が迅速かつ強固に行われ、初期のインプラント安定性が向上します。

  7. Zimmer Biomet(ジンマーバイオメット)
  8. 表面性状:MTXとTrabecular Metal

    MTX(Microtextured Surface)

    技術: サンドブラストと酸エッチング処理により、表面に微細な凹凸を作成します。

    効果: 骨細胞の付着と成長を促進し、初期のオッセオインテグレーションが向上します。

    Trabecular Metal

    技術: 骨に似た多孔質の表面構造を持つ特殊な金属を使用し、骨とインプラントの融合を促進します。

    効果: 非常に高い骨結合能力を持ち、長期的な安定性を提供します。

  9. BioHorizons(バイオホライズンズ)
  10. 表面性状:Laser-Lok

    Laser-Lok

    技術: レーザーを用いてインプラント表面に微細な溝を作成し、骨や軟組織の付着を促進します。効果: 骨結合だけでなく、歯肉の結合も促進し、インプラント周囲の軟組織の健康も向上します。
    光機能化(Photofunctionalization)とは、インプラントの表面を特定の波長の光で処理することで、その表面特性を改善し、インプラントのオッセオインテグレーション(骨結合)を促進する技術です。この技術は、インプラントの生体適合性を向上させ、治療の成功率を高めるために用いられます。

光機能化の原理

光機能化は、特定の波長の紫外線やプラズマをインプラントの表面に照射することで行われます。これにより、以下のような表面特性の改善が見られます。

表面の親水性向上

インプラント表面が水を弾く性質から水を吸引する性質に変わり、血液や細胞がインプラント表面により良く付着するようになります。

有機物の除去

インプラント表面に付着している有機汚染物質が除去され、表面がきれいになります。

タンパク質吸着の増加

血液中のタンパク質がインプラント表面に容易に吸着し、初期の骨形成が促進されます。

光機能化の手法

光機能化は通常、光機能化専用の照射装置を用いて、インプラントを特定の波長の紫外線やプラズマを照射します。照射時間は数分程度です。

光機能化の利点

オッセオインテグレーションの促進

光機能化されたインプラントは、
骨との結合が迅速かつ強固に行われます。これにより、インプラントの初期安定性が向上します。

治癒期間の短縮

骨結合が早期に進行するため、インプラント治療の治癒期間が短縮され、早期に補綴物を装着できる可能性があります。

成功率の向上

光機能化によりインプラントの生体適合性が向上するため、長期的な成功率が高まります。

臨床的効果

初期の骨結合の改善

研究により、光機能化されたインプラントは、未処理のインプラントに比べて初期の骨結合が大幅に改善されることが示されています。これにより、治療の成功率が高まります。

インプラント周囲の骨密度の向上

光機能化により、インプラント周囲の骨密度が向上し、長期的な安定性が確保されます。

臨床ケースの増加

難症例や骨質が悪いケースにおいても、光機能化によりインプラントの成功率が向上するため、適応症が広がります。

研究と文献

研究結果: 光機能化されたインプラントは、未処理のインプラントに比べて初期の骨結合が大幅に改善され、治癒期間が短縮されることが示されています。

引用: Aita, H., et al. (2009). "Ultraviolet light-mediated photofunctionalization of titanium implants." The International Journal of Oral&Maxillofacial Implants, 24(4), 761-769.

研究概要: この研究では、紫外線照射によりインプラント表面の親水性が向上し、骨結合が促進されることが示されました。

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インプラント治療の流れ

⼝腔外科の専⾨家「⽇本⼝腔外科学会 認定医」による
安⼼・安全で精度の⾼い治療

東大島の歯医者「リアム歯科クリニック東大島」では骨移植や全体をインプラントを用いて治療するための経験、実績があり、他院では断られるような難症例も引き受けることができます。お口に関するお悩みや不安に思うこと、どうぞ遠慮なくお話ください。

当院では、科学的根拠に基づいてインプラント治療を行っています。そのため、抜歯、インプラント埋入、固定式仮歯装着を一日で完了することができます。
さらに、歯科麻酔専門医、歯科技工士と歯科医師3人体制で手術を行っており、眠っている間に精度の高いインプラント手術を受けることが可能です。
また、術前にCTをインプラント計画ソフトにて十分に診断し、理想的なインプラントの位置を事前に診断しております。
また、審美的な人工歯を製作するために、術前に20枚以上の高画質写真を撮影し、技工士と情報共有をし、仮歯を製作しております。
さらに、治療完了後のメインテナンスは毎回人工歯をはずし、インプラントの土台部分の清掃のみならず、はずした人工歯を洗浄して再装着しております。

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